エロDVDもデフレ時代
2002年ごろからアダルトDVDは急激に普及し始めます。
普通なら供給過剰で業界がだめになるはずですが
AVは「DVDへの転換」を利用して再度バブルを作り出すことに成功しました。
「まだまだ買い取りシステムはいけるんや!」
こういうメーカーがほとんどで、流通偏重の思想はこのころ固まったのでは
ないでしょうか?
当時身分を隠して男優をやっていた汁王さんがあちこちで
「お客さんが見たい物を撮る」というと
「お前あほか。メーカーはショップと自販機に在庫売りさばいたもん勝ちだ夢見んな」
「メーカーの客はショップなんだよ!」
「***?まだそんなこと言ってんの?今は流通メーカーよ!」
と制作スタッフにまで言われたものです。なかなか悔しかったですねえ
その人たちを高額で大量に雇えるほどミルキーは大きくないんですから、確かにそう。
そのときはそれほどまでにエンドのお顔が見えていない、見たがらないのが
AVを作る側なのかと思いました
「毎月の撮影の多いメーカーが最良のメーカー」
「毎月の撮影の多い監督が最良の監督」
これが現場スタッフの気持ちです。まあそのとおりですね
今でも「ね、お客さんに受けたほうがいいでしょう」というと
「俺はタダの制作だからそんなことは知らん。見たくない聞きたくない知らん知らん」
自分のギャラがどこから出てくるかご興味ない方もいらっしゃいます。
で、2005年。今度はDVDの供給過剰です。
大量ロット生産、薄くて置きやすいDVDは店舗増加率を上回るスピードで
巷に溢れ帰ります。一般経済が安売りをやめるころデフレがやってきた。
巷はインフレの足音が聞こえて来るころです。
今になって考えると、2000年ごろは金、原油ともに最低価格で
デフレの到来を予見できました。ただみたいな金額だったのです
ハイオクガソリンもセルフでないにもかかわらず90円/Lでした。
人件費の方が高いといってセルフスタンドが出来るころです。
DVDの製造コストも安く、導入しやすかった。
DVDのプレスが海外に移転したのもあります。
また海外は日本のように設備投資をしても減価償却期間が某国では1年、
5年も分割して多額の税金を取られる日本よりは圧倒的に有利
最新設備を導入してもあっという間に減価償却をして低価格サービスを開始します。
これは安くなりますね。大企業が道を作った後、AVなどに流用されるので
すこし遅れてやってきたようです。
通貨が高い国は税法やシステムで国際競争力を付けなければこのように海外労働に
パイを取られて自国の価格や経済をコントロールできなくなるのでは
日本は小泉さんの構造改革でそこまでやるには時間がなさ過ぎたようです
難しい言い回しですが要するに
アダルトDVDの海外プレスコストが2003年から加速度的に安くなったのです
ミルキーのDVDを安く出来たのも、エロDVD不況やインフレにもかかわらず
AVが低価格化をしているのもこのためです。メーカーが工場を囲い込むまでに
巨大になったのも一因です。
ですから、メーカー直販は余計なコストを省いて安く出来るのです。
買取システムの崩壊でプレス余力のあるメーカーが委託流通を拡大し、
流通の囲い込みを始めます。今やメーカーと問屋を兼ねるのが大手のセル流通です
さらに第三の勢力「配信」が現れます。
AVデフレ、乱立は利幅を削り、中小メーカーの余力を奪って行きました
2005-2007はAV大混乱のシーズンでしょう。
ただ
余る余るは足らぬの始まり
というわけでインフレがやってくるはず。
2006年、ミルキーはお休みさせていただきました
税制改正で新興法人にひどい重税が課せられたり
(ご存知のように個人は2007年にかかりましたね。実は2006年には法人にかかりました)
いろいろ勉強をしていたのもありますが
利幅を削って勝負するか、
インフレに備え堅実にバッファを取っていくのか見極めねばならない
旧作の整理もしなければならない。なら価格も見直さねばならない
ちょうどタイミングが合っていたのかもしれません。
そして2007年。
インフレがやってきた。
隠れファンの多いMC-04
デジタルモザイクにしたいのですが需要がないかと
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