擬似論争

先日のレスでチンカスの擬似をお話しましたが
この業界、擬似が多いです。擬似＝偽装ではないからです。
擬似＝法律遵守、特殊効果だからです。
これはレンタルの考え方です
そして制作の8割がたはレンタル畑の出身ですから、
本番そのものが非合法だったころの人たちです。

そのままセルに流れてしまったのだからこの問題が起きています。

そもそもセルというのは「本物」を証明する意味もありました。
だから売れた一面もあります。
ところが本物にこだわると量産が効かない。
そうなると、手馴れた人たちが安価商品を量産するのに勝てません。
とはいえ、彼らはたまに本物も使います。
ココがミソ

すべてにおいて本物を使い続ける、のは非常に疲れるのです。
うちがなかなか撮影しないのは、できない、というのもあります。
それだけでエネルギー使うんです。

本番なんて立たない男優がでたらおしまい。
先輩男優や意地悪なスタッフにプレッシャーかけられて、立たない男優が
レンタル現場には多い。
裏ビデオの現場がいい加減なつくりなのは、男優にリラックスさせるからです。
そうしないと、そもそもはめられないから。

映像にこりだすと、リハやカメラを細かく決めないといけません。
そんななかでチンポコ立たせて発射なんて、無理です。

そういうわけで時間短縮という意味で使われてきたのですが、
セルでそんないい加減なことをやるのみならず、
商品が足らなくて海賊版を入れたりしていた名残か、
制作も安価大量生産が主流になってしまいました。

そうなるといちいちこだわっていると疲れます。
こういうなかで本物にこだわってきたのは、好きで作ってきた
メーカーか、裏ビデオとつながりのあったメーカーです。
そういう意味で、本物にこだわるのはいろいろ面倒なのです。

で、ハイブリッドが出てきます。
2000年ごろの単体ぶっかけで盛んに行われていたのが、
本物をぶっかける最中に擬似を混ぜるという手法です。
これをやるとまあ見分けがつく人はいませんね。
現場にいた人しかわかりません。

そういう意味で、この擬似の方法を使ったぶっかけは結構多いです。
今まで誰も気づかなかったし問題にもならなかったから、
いまさらどうというわけでもないので、書いてしまいました。
もちろんその中には100%本物を使ったのもあります。
だから混ぜ混ぜです。
どれが本物で、どれが擬似で、どれがハイブリッドかは
もう作った人にもわからないかもしれません。

汁王さんは初めてそれを見たとき、コレは違うと思っているので、
わかるわからないの問題ではないと思っているのですが
お客さんがそれを是とするのなら、これはこれなりの
方法なんでしょう。