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2016年6月20日 (月)

中村淳彦さんの本を見つけた

AVの20年史の本を見つけたのでチラ見してきた。
買ってしまうといろいろ言いたいことを言ってしまいそうなので買わなかった。
つまり、私としてはちょっと違うかな、ということなどもあったわけで。
しかしながら、丹念に取材をしている。


丹念に、というのは、取材できる人の視点が主にSOD側の人々でいささか偏っている点だった。
それでも直接話を聞けているのでましである。
社員や側近ですら知らない松本さんの全盛期における具体的な売り上げの数字が載っているので
それだけでもある意味貴重かもしれない。
問屋もなくなり、今後あの人の売り上げについての話は聞けないと思われるから。

レンタルからセルへの流れ、セルAVの躍進、うすけしの誕生と消滅、
ビデ倫の消滅までが、きれいに書いてあってまとまっている。

SODの視点というのは店舗販売の視点でもあるので、
主に店舗の面から書かれているけれど

セルビデオ業界の死のシュミレーションについてはかなり本質をついている。

ただ論調は、なくなる、という悲観的な視点から見ているのだが
それは取材した人々の視点が主にそうだからだと思われる。

2002-2008年ごろの店舗販売の売り上げはものすごかったので、その成功体験から見ると、
今は地獄の底といっても差し支えない。

セルビデオというものはなくなるかもしれないが、AV自体は形を変えつつある。

tubeサイトというのがすべてを食い尽くすかのような感覚の人が多いのだが、
tubeは変容を始めている。

インターネットが不自由になるとか、そういう視点とか想像力のある人が出てこない。
ネットポルノの胎動が大きな波になり、紆余曲折を得て課金が十分できるようになる
そしてそれに合わせた形式に我々も変化しなければならない。
ただし今までのパッケージビジネスシステムに依存している保守層
(出てきたときは革新層だったのに笑)はかなりの数切り捨てられる。
デジカメの発達、スマホの登場、フォトショップのバージョンアップで仕事が減っていく、あれが起こる。
IT社会は警察の取り締まりまで無力化する勢いで自動車産業は大打撃を受ける。
三菱自動車はその走りで、早いだけ幸せだったかもしれぬ。
そういう根本的変化がこれから起こる。

悲観している暇はない、どんどん前を向いて勉強して、自分を変えていかなければ。

ところがこの本では自滅一色で、読んでいると鬱になってくる。
かつての成功体験、これからの地獄はひどい、生き残れない・・・
マイナスのエネルギーが絶えず放出されていて、それも購入しなかった一因だ。

中村さん自身が出版畑で石原都知事の政策をもろに食らって
雑誌全滅したもんだから、AVも同じ轍を踏む、という予想がにじんでいる。

そんなに破滅のことばかり想像していたら、ほんとに破滅してしまうぞよ。

「もうだめだ」

「まだまだいける、がんばるんだ」

この思想に追い込まれると破滅する。

「なんとかなる、どんどん変えよう」

こうすれば少しは前向きになる。

CDはコピー全盛になったけれど、映像はデータをいくらでも大きくできるから
同じようにはならない。

世の中にはアフィリエイトで月収数百万という人もいる。

要するに、目に見えないITポルノの分野が静かに変容しつつあるわけだが、
その分野についての視点が欠けている(店舗メーカー側にネット強者がいない)
から、その部分が残念ということ。

個人的には、どんどん変容しているから、自分でどうとらえるかがカギと思っている。

正直うちのサイトでできることはまだまだあるわけで。

新作が5分、10分がネットの時代、というのは同意する。

それは女優にとっては楽な仕事になりうることでもあるので
あながち悪いことではない。

今までと違ってスターがでない、とか、悲しむ向きもあるかもしれないが、
女優自身が発信可能になったので、
人気は自分で作れる時代になっていく。


どうすれば売れるか、というのはこのブログで何度も何回もヒントを出しているので
いちいちここで繰り返さない。


私としては、アダルトコンテンツについて、あまり悲観的にはなっていない。

それは私に月商億とかいう大きな成功体験がないからだ。

そういうおいしい部分はシャトルさん、SODさん、MVGさん、ハリウッドさんに
おおむね取られてしまった。

それらが刈り取ったお客さんの不満の”残りかす”を糧に始まったのがミルキーキャットである。

問屋・店舗側もこれらのメーカーの次世代、ということでうちを見ていたので
常に頭を押さえられてきた。

これら先行メーカーの勢力が強い時は頭を押さえられ、なんでも二番、三番、出番待ち状態。
いい話もすぐうやむやに。
先行メーカーの勢いが衰えると、途端に揉み手をして、ミルキーさんしかいません、とか
言われる。
売れなくなるとそっぽを向く。
要するに万年代打状態、というのが店舗販売ステージのうちの姿であった。

最近の女優さんには、ネットに特化したメーカーとも思われているようだ。
万年代打の扱いを受けてきたのでしがらみがないだけなのですが・・・

それがゆえに店舗販売の成功体験に縛られず、じっくり作ってこられたのかもしれない。

多くの人が勘違いして変な噂を流したりしているが、まったくもってうちは貧乏メーカーのままで
作り続けているのが不思議なくらいである。
今や問屋もないので、手足がない亀に等しく、天然記念物のようになっている。

最初から苦しかったから、あたらしいものをなにか感じることができているからかもしれない。

そういう視点の本ではあるが、今はないエロ本業界の最後の記録みたいなものなので、
ビデオメイトDXとかああいうのがお好きな向きはご一読されるとよいかもしれない。

グレー系AVの終焉もなかなか的を得ていた。
同じ理屈で行くとここ数年起こっている制作や女優の問題でなにか変わる可能性がある。

藤原某とか名前がでているが、実はこの構図はここ数年起こっている摘発と本質は同じ問題。

ある女優が肖像権や二次使用作品の問題を上げて提訴>
その制作にかかわる現場が摘発>たまたまそこにいた女優も摘発されて実名報道されて
業界全体が影響を受ける、というあれ。





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