AV男優の引退後

先日ちょっとしたことでAV男優の話になったのだが
AV男優の息が長いのか、
単に引退後が見えないので可能な限り引っ張っているのか

どちらだろうか？

制作に行く人はたぶんプロ男優の8割を超えているんじゃないだろうか。

下請け制作会社というやつである。

メーカーに入社しても、結局下請けのフリー制作になることが多い。

これはなんでだかわからないが、一つところだと引き出しが単調だからやはり飽きられるのだろう。

例えば昔のよしみで知っている男優を呼んであげたり
自分がコストを負担するわけではないから、往々にして情に流される。
だから同じ男優が同じからみを延々やっていたり
おまかせで女優の顔のそばにずっと顔を出しっぱなしでアンアンやっていたり、
そういうことが起こりがちである。

引き出しがないのもあるが、見ている人の意見が自分の制作費の底上げになるわけでないから
どうしてもひいきのひきたおしになってしまうわけ。

ただ制作会社でもフリーであれば結局利益構造は男優と同じで、
メーカーが仕事を恵んでくれるか、取り合いしていかないと仕事にありつけない。

勢い、仕事だったらなんでもやる、になる。

もっと少ないがメーカーを立ち上げる、という人もいる

しかしながら、単独でメーカーをうまくいかせられる人はなかなかいない。

誰かオーナーみたいな表に出ない人がいたりする。

さくら企画のように、なかなか続けるのは難しい。

このいずれにもなれない人もいる。

こういう人はAV男優が天職で、やめさせてくれない、という一面ももっている。

しかし男優は何度も言うが、仕事をもらえなくなったとき＝失業＝引退である。

仕事が減るとかもらえなくなる原因やタイミングは誰にも分らない。

誰かに呼んでもらっているから生活が成り立つのが男優。

誰からも呼んでもらえなくなったら引退である。

こういう崖が10年に一回ぐらいある。

1998年（レンタル男優の仕事がなくなりNG解禁してセルへ）、
2007年（セルがネットに食われる）
次は2016？2017？

2017あたりに50歳超えるプロ男優は結構多い

男優の能力がありすぎて、いくら消去法で消してもAV男優しか残らないという人がけっこういる。

ただ見ている人や、メーカーも世代交代するから、いつまでも続くかは不透明だ。

いろいろ試行錯誤して、いろんなことをやろうとするも、次々うまくいかず男優に戻ってくるのは
実のところ、男優が楽すぎてしまうからで
同じような労力の仕事を探そうとするからである。

こういう人は結局転職するのか、しないのかがあまり本気で考えられない。

考えられるときには時すでに遅しなわけだが、手が出せない。

解決法は一つしかなく、それを言われるのがまたことさらに怖い。

私が言ってしまうと上空の安全地帯から言っているようだから、逆に憎まれてしまう。

要するにわかっているけど、できないこと。

今まで楽をしてきた分、血のにじむような努力をして一から手に職をつける努力をしないと
男優からの転職はできない

そういうことなのだ。

それにしても浮世離れしているから、焼き物作家とか、広告デザイナーとか
メーカーのお付きの営業やデザインや編集とか、セラピストとか
始めるにしても20代からでないととても相手にならないものを選んでしまう。

語学やITなど少しづつでも自己投資していればまだいいのだが、
自分探しの旅が20年以上続いている人々だからなかなかそんな人いないだろう。
AV男優という仕事がやっと行き着いた自分、という夢をずーっと見ていて
AV不況を3回ぐらい体験してやっとうすうす夢だ、なんとかしなきゃ、と気づいてきたくらい。

これもごみ収集や土方や大工など、高齢での転職はほんとに泥臭い仕事しか残っていないのだけど

それもわかっているだけに目をそらしたいのが性分である。

アダルト系の転職は許認可も含めて本当に厳しくなっているので
アダルト系への転職はそうとう難しくなっていく。

我々メーカーといっても、ちょっとしたことですぐ取りつぶされてしまうので
一瞬たりとも油断できない毎日なのだが

そういう切迫感が彼らにはないので、上から見ているようにしか感じられないのだろう。

AV男優からの転職は、いつ、何歳からでも一緒で、どうやっても泥臭い見習いから
必死に自分の道を切り開かないと、本当の意味での転職は難しい。
チョコさんがいい手本なのではあるが、飲み屋をやったからといって誰でもうまくいくとは限らない。

ただし文句ならだれでもいえる。

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