amazonと講談社にみるネット屋の専制
以前も言ったけど、アダルトビデオを販売しているのは世界中で日本のamazonだけ。
売れるからということで、おそらく2007年ごろは業績もあまりよくなく、
新市場を開拓しようと、無理やり組み入れたようだ。
米アマゾン本社からは度重なる”やめろ”の要請があるらしいが、売れているから
なんとか持たせてきたらしい。
その経緯でamazonとdmmでADVD通販は二大巨頭になった。
ほかのAVネット通販サイト(ほとんどは問屋が運営していたので薄利)が利益取れずに
つぶれていったので現在非メーカー/問屋系でアダルトビデオを通販している最大のサイトは
日本amazonである。
DMMは最大の売れ筋メーカーがほとんど自社のレーベルであり、また問屋であり、倉庫も持ち、
モザイク業者、制作業者、編集業者からレンタル衣装業者まですべて自前で別会社として
持っているので純粋な意味での問屋ではない。
まあ知ってる人は知っているが、
”自分の子供が一番かわいい”
”いざという時よその子は簡単に捨てられる”
のがDMMであるので、怖いので私は触りたくないわけだ。
実はamazonも同じなんです。
ネット販売業者の寡占化が進むと、同じに専制化が進む。
通常の企業はリアル店舗なので、例えば店ごとに値引き率が違うとか、サービスが違うとか
やっている。北海道と福岡でサービスの違いを比較しても送料が高くついたりして意味がない。
なので利益が取れなくなると値引きを渋る、というお客さん向けのサービスの劣化が始まる。
ところがネット販売は店舗がないし、一発検索で即座に比較される
口コミ、レビュー、アフィリをしっかり組み込んでいるので顧客向けの
とってつけた嘘がすぐばれる
このため、利益をとろうとしても値引きを渋るとすぐお客さんに反映されてしまう。
そこでどうするかというと、取引先に圧力をかけるわけだ。
まず卸値をいじる。条件を良くしようとする。しかし業者ごとに取引条件を変えると
自動化システムで対応できない。
そこでDVDなら取引先にやたらと枚数を作らせて消耗させ、販売をあまりがんばらないで
あとで不良在庫として押しかえす
ネット販売なら検索システムをいじって遥か下のほうに飛ばすよう仕向ける
最初は無理して薄利でやっておいて、事業がうまいこといったら利益を取れない
(在庫が多かったり薄利だったりリスク商品だったり)するものはわからないように
あれこれ理由を付けて取り下げる(おおむね旧作だから、の理由)
今amazonと講談社がもめているのは、ネット購読を流行らせようと
無理したらやばいくらい利益が取れないことがわかったので、慌てて売れ線から”だまって落とした”
のが問題となっている。
こういうことがしたいのでネット屋は取引条件、プライバシーポリシー、などをすごくしっかり決めている。
マイクロソフト、google、skype、paypal、などあらゆるものが”一見ちゃんとやっている”ように見える。
しかし実際は自分に都合よくしょっちゅう更新し、最初はちゃんとしたものが
後で修正されて膨大な文字に隠れている、ということが起こっている。
(ポリシー更新とか利用規約の変更のお知らせ、と何度も見た方は多いと思う。あれ)
最近ならこのポリシー変更で、tumblrが動画の削除を始めた。
エロ画像はOKだが、エロ動画はポリシー違反だという。
googleがtwitterを買収したりすると同じ事が起こるだろう。
googleもapple、マイクロソフトとの競争があるので今はわりとのんびりやっているが
ポケモンGOで専制化をしている。地図アプリを止めて、やりたい放題。
google playはやりたい放題削除し放題、しかしappleストアにあるアプリは削除できない。
なのでアプリ自体に意地悪をしている。
(これは警察や自治体の要望もあると思う)
ネット屋が寡占化すると、こういう風にユーザーに判断ルールを見えなくして
自分のやりたいように好き放題する、いわゆるネット専制が始まり、結果ユーザーは
最初に享受していた、”アメ”を失って、”税”を取られるようになる。
だからコンテンツを一つのネットストアに集中して独占的に販売する形式は危ない。
いずれこれも独禁法違反の対象になるだろうが、欧州ではamazon規制法ができたように
インフラと観光と国が合体していると早く進む。
日本amazonでは何が起こったかというと、まずちゃんとルールに従って販売されていたアダルトビデオを
規制しだした。なんの理由も知らされず突然削除する。
しかしマンコ丸みえのような状態のグラビアビデオ、未成年イメージビデオなどはブルーレイも
しっかり販売されていた。質問はしたが無視された。
ところが昨年、このIVの問題が拡大したのを騒がれて、
2016年4月からイメビについてはアダルト的なものはビデ倫を取らないと販売しない
といきなりポリシーを変えてきた。
イメビにビデ倫なんてそもそもないし、すぐ作れるものでもないから事実上の排除勧告となる。
そこへもってきて、2016年5月にDMMがやらかした。
xvideoもなにもかも放置してきたツケが回ったのだろうが
あれだけ別会社で代表もバラバラにしていたのに、亀山さん本体にいきなり来たわけで
ようするにみんな知ってるぞ、というお上の圧力のようにも見える。
それもあってDMMに引っ張られる形で、amazonもリスクがあると感じたのか、
イメビ全般はすべて取り下げの方向に。AVもいつまであるかわからないが
キンドルと読み放題とプライムを流行らせる(月額の固定収入がほしい)という
一大目的があるので、コンテンツ配信につながる規制はなるべくしたくないようだ。
なので問題のあったものだけ削除して、アダルトはまだ影響を受けていない。
ただアメリカ本社の意向に従うのなら、いつまで持つのかわからない状態だ。
今回は勇み足でやろうとしたら、やっぱりもうからない、こっそり人気コンテンツを
削除しちゃえ、といつもの調子でやったら、相手が講談社でまともなコンテンツ
だったもんだから、大騒動になっているわけだ。
まあ売名AV女優が被害者ヅラしてあちこちに顔を出すようなことにそろそろ
腹立たしくなってきたころなので、こっちに向いてくれるのはいい傾向か。
お客さんもこの「ネットの一強販売が進むほどに専制化が進む」
をよく覚えておいてほしい。
今のネットは便利なほど危ない、ということを。
それは”今のところ”取引先に向いているが、ブラックボックスであることは変わりなく、
いつお客さんむけにサービスが削られるかはわからない。
専制化とは、いい方向に進まないということだ。
amazonならamazonのおいしいほうに変わり、おいしくないとなったらつぶされる。
DMMも同様だろう。
マイクロソフトのwindows10も無料のころはポリシーに”マイクロソフトがあなたのPCの
データを取り込むのに同意します”の文言があったので
友人は購入版がでるまで待つ、と言っていた。彼はちゃんと読んでいるようだ。
ネットは人の注意力を緩慢にし、深く考えないようにさせる。
ネット黎明期の使いづらいPCを使っていた人々はかなり勉強する癖が
ついているが、若い人は脊髄反射に慣れてしまって
よく考えない傾向が強まっている。
学生時代はいらないだろ?と思っていたが、”哲学”は今の時代こそ必要なのかもしれない。
いろいろとamazonの問題点を書いてきたが、amazonが取次としては
一番公平感があるのも確かなことだ。
システムもおそらく世界一進んでいる。
googleはあまりに記号化して天才過ぎてわかりづらく、appleは
付加価値を付けようとカッコばかりつけてどうも実用性に欠ける。
DMMは自社がメーカーである限り公平であるとはいいがたい。
実際多くのメーカーが買収、というより、中身挿げ替えて看板だけ同じ
という例が起きているんじゃないかと思うぐらい
作りががらりと変わるメーカーがある。
お客さんは慣れたところで取り扱ってほしいと思うかもしれないが、
スキルや顔のわからないドライバーに運転を任せて、
運転席や前後左右が見えないよう布で隠されたバスで観光にいき
いい感じのスポットで景色を見せてもらえるだけ、なんて
中国共産党のようなやり方が、どうにも気が進まない。
ようするにうちは私の給料も2011年からほとんど取れていないくらい
制作費にまわしてカツカツなのに、さらに値引き率を他社に譲渡してまで
マニアものでAVのシェアを取る必要を感じていないから、やらない。
そんなことをしたら、なんども言っているように別のところから規制を受ける。
格安ザーメンマニアビデオが大流行するのは、非常によくない。
amazonは倉庫をAI化し始めたので、在庫が潤沢にあるDVDならやってもいいかな、と
思い、BDは下げています。
こっちもいつなくなるかわからないので、あんまり頑張る気がしない。
ただ、日本人にはわかりやすく、使いやすいし勉強にもなるのでamazonは
他よりまし。
googleはアフィリもなにも、アダルト臭を感じたらアカウント永久凍結、というのが
アメリカ系ネットサービスの基本姿勢です。
これ知らない人多いのでよく覚えていて。
永久banされた、なんてポケGOで今更はじまったがそれ昔からです。
ペイパルもアダルト決済がばれたら永久凍結。一生ペイパル垢作れなくなる。
マックスハードコアもたしか郵便局でDVD配送した咎で、FBIにドメイン取りつぶされていた。
アメリカさまのやり方です。
しかしそれなりに公平なのもいいところ。
ネットの専制は非常に怖くて、マイナンバーもそうですが、使われるほうが
あまり意識できない。知らない間に厳しくなっているマイナス面があります。
講談社の文句はそういうのを一般の方が知るいい機会になるので、
もっとやってくれと思います。
AV界ではamazonのいきなり削除は昔からで。
まとめて言うと、アダルトについては、基本マニアックなものは
マニアックなサイトで直売、というのが理想でしょう。
単体のかわいい系ならともかく、あらゆる年齢、性別の人がみるという意味で
グローバルネット屋にまとめて置く意味がほとんどない、というか隠せという話になる。
amazonでもなんでも、一つところにアダルトおいて、そのサイトが一般販売を始めたら(必ず始める)
そのとたんにアダルトはお荷物。さらに大きくなればなるほどに
駄菓子屋の小さい棚
タバコ屋のショーケース
書店のエロ本コーナー
コンビニのエロ本コーナー
電気店のエロコーナー(リアルではここまでで止まった)
スーパーのエロコーナー(yahooストアや楽天レベル)
百貨店のエロコーナー(今のappleやamazonがこのへん)
世界規模の免税店でエロコーナー
と寡占化するたびに果てしなく大きくなる可能性があるわけです。
誰にでも見せてはいけないものが誰にでも見れるのは、よくない。
ヨゴレは必要なくなったら捨てられるのが世の習いだから、
陰にいたほうがいいってことです。
うちのサイトでクレカ使えたら、ということもありますが
あれも基本は同じで嫌がられたら手数料取るにもかかわらずクレカ店舗契約不可です。
だってビザもマスターもアメックスも、アメリカの会社で、アメリカ式の凍結ポリシーを
持っているから。
その辺よく考えて、「ネット利用について哲学されること」をお勧めします。
うちもこれらを考えた結果今の形式になっているわけです(技術的にもうちょっと進めたいところもあるけど)
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