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2017年1月 2日 (月)

新年、改めてmilkycat.comのご紹介

昔のページが消えて久しいので改訂版を兼ねて自己紹介をブログにしておきます。
長いですがあとでリンクするので・・・

ちなみに昔のミルキーキャットの自己紹介ページはこちら

最近の方はザーメンもの、くらいしかわからないと思うのでちゃんと説明しよう。年頭だし。

milkycat.comはザーメンビデオ、中でも大量ザーメンプレイ専門のインディーズビデオメーカーです。
ザーメンマニアに特化したオリジナルビデオを制作、販売しています。
ザーメンを使用した汚辱作品であればあらゆるものを突っ込んで作るメーカーです。
美しい絡みとか、一般のアダルト性は全くありません。
とにかく一点。
「大量の男根に囲まれ、ザーメンに汚された女性がザーメンまみれで恍惚とのたうち回る」です。

基本は自社通信販売での購入スタイルです。店舗は以前つぶれてしまった
問屋さんの流通を引き継いでDVD流通を一部維持しています。
現在はインターネット会員、動画ダウンロード、ブルーレイ、女優のグッズなどを
自社通販で直接顧客に販売するのが主になっています。

現在では唯一残った90年代地下ビデオの”伝統”を守り続けるインディーズメーカーで、
海外にもファンが多数います。

マニアのお客さんの嗜好性、リクエストを詳細に取り入れるため
このようにマニアックなファン交流を取り入れた90年代の販売方法を続けています。
その空気が合う人にはほかに変わるものがなく、
一般のビデオに慣れた方にはとても正視できない、システムも旧態依然に見えるメーカーです。

では90年代地下ビデオとは何か?今のセルビデオと何が違うか?
一言でいうと、マンションの一室で同好の人だけが取引している
極端にあやしい、フェチやマニアの見たい部分に特化したアダルトビデオ、
やってはいけない、後戻りできない雰囲気があることです。

今はネットでサンプルを確認してポチ、で、セルビデオそのものが
ライトになりました。AV女優もセクシー女優という呼び方に変わり、タレント化しはじめています。

買わなければ見れないもの、今で言えばネットでは得られないビデオ、がインディーズです。

もともとの地下ビデオやザーメンビデオ、と呼ばれるものはインディーズといって
1995年ごろ勃興した自主制作アダルトビデオがその震源地です。

漫画だけはなぜか同人誌というのですが、
AVはサブカルの流れをくむのか?UKやUSのロック風にインディーズ、と呼ばれていました。

中身はどちらも一緒で自主制作、です。

当時アダルトビデオはレンタルビデオのみで見ることができ、
ビデ倫を統一機関とするシール許認可制を取っていました。
村西とおる先生のダイヤモンド映像はじめV&Rなどもそうです。
これらのメーカーの特徴はレンタルビデオ店への販売しかやっておらず、
一般の販売はしていませんでした。

アダルトビデオはVHSを順番待ちで借りてきて見る。週末は貸し出し中なので
週明けか木曜あたりをねらってレンタルビデオ屋をうろうろする若者であふれ、
ジーザスクリトリススーパースターに林由美香が出たときは
何か月も借りれない状態が続いたり、
SM系のレンタルが多いお店は外見からしてヤバイ雰囲気でした。

バブル崩壊とともに、レンタルビデオも不況になります。
100円レンタルや、200円レンタルが頻繁に行われ
アダルトも旧作100円となり、100円を切るところも出始めた。
それでも売り上げは低迷し続け、ダイヤモンド映像の倒産から始まった
レンタルビデオ会社の勢力は徐々に不景気になっていきます。

レンタルビデオ会社はバブル期とVHSビデオの一般化に伴い
大成功した会社が多く自社ビルもつくらいは普通で
ダイヤモンド映像の裏話で金庫の扉は開けっ放しで札束が積んであり、
勝手に制作費を好きなだけ持っていく、とか語られました。

TVや映画のスタッフが多かったので、機材も高級。
自分たちはテレビ屋、映像屋、プロ集団、というプライドも大きかった。
(このため当初はレンタルAV=貴族、セルAV=平民みたいな差別が行われていた)

90年ごろから風向きが変わったのは、Hi8(ホームビデオカメラ)の進歩です。

SONYがハンディカムを家庭用として誕生させ、パスポートサイズまで小型化。
90年代はそのハンディカムがHi8として高画質化を始めます。

Hi8が業務機並みの画質+機動性を得たころに、ビデオを自主制作することが
できるほどまでに進化したのです。
これが1995年ごろでした。
マンションの一室で撮られて輸入レコード屋のように売られている
お手製アダルトビデオがブームになるとは誰も思いませんでした。

しかし売れた。なぜか?

ビデ倫審査はレンタルビデオ店に大量頒布するための自主規制であり、
別に強制ではなかったこと。

したがって自分勝手にモザイクを入れて、薄くしてもいいのだ、という”自主審査”が生まれた。
当時のレンタルビデオの販売用価格は16000円前後。
インディーズはセルオンリーとはいえ5000~10000の価格。

内容はまさに同人誌で、フェラと顔射しかない。足しか映ってない、胸しかない
本物のJKの飲尿やら本番が混じっていたりする
モザイクがレンタルよりかなり薄い。

要するにブルセラショップのヤバイ版、がインディーズAVだったわけです。

これが受けてしまう。レンタルビデオは映画、という建前から始まったので
男優の顔を写さなければいけなかったり、勘違いが生まれて芸術性を追求したり、
なにより大量に売るためにモザイクを濃くした。
バブルで儲かった結果まじめにユーザーのことを配慮することができなくなっていた。
メーカーのお客さんは問屋やレンタルビデオ店で、実際に借りるお客さんのリクエストは関係なかったわけです。
(どこかで似たような話が?)
女だけ見つけてうまいこと撮っておけばレンタル屋が買ってくれるんだからなんでもいいんだ。
ドラマ性!芸術性!とかそういうノリであったわけです。

ここに一本6000円x700本とかきっちり粗利計算をして、お客さんの対面販売で
ユーザーの傾向を見たインディーズは強かった。
まずモザイクを薄く、JKブルセラやフェチ色を強く。

メーカーが初めて”お客さんの意向”をくみ取った瞬間です。

セルビデオ=インディーズ=アンダーグラウンドと化した影響力はこの時作られたものです。

セルの成功法則は
法律のグレーゾーンギリギリを攻めている(最良は一線越え)
見たいところしか入っていない
探して購入しないとみることができない(安易に売らない)

この要素を満たしたのが、インディーズセルビデオです。

2005年ごろの海外無修正配信がこれに当たります。だから
海外無修正が2000年代に急拡大したのは当たり前です。
上記の要素を満たしてさらに一線越えしているからです。

Hi8がデジタルビデオカメラになり、VHSインディーズは安売り王バブルとともに最盛期を迎えます。
miniDVテープがヨドバシカメラから消え、取り合いになり、メーカーから仕入れたら金庫に入れて
どの制作も大事に使うくらい、需要がひっ迫しました。

現場にデビュー直後の本城小百合さんがたまたま遊びに来ていて、
(カメラ回ってないのに)チンポコパクリされたのを覚えています。
ほんとに人間バイアグラ。あの人使いたかったなぁ。

1995-1999がこの時期で、テープが足りなくなるぐらいだから、
セルビデオショップには行列ができていました。
なにしろセルショップにいったら裏ビデオがある、と信じられていて
下手をすると実際にあったころです。セルショップも多数摘発されました。
いまだにセル店に(裏ある?)っていうお客が来るのはこのためです。

それに伴い社会でクローズアップされ、さらにレンタルよりモザイクが薄い、という
一点を誤解したメーカーがあきらかなうすけしに走り始めます。
それを広告して販売したわけです。

結果ハリウッドフィルムや京プロジェクトの摘発に始まる、
大規模粛清でセルビデオのモザイクうすけし化は打ち止めとなりました。
メディ倫などはこのころから設立の動きが出ていきます。
皮肉にもビデ倫団体のようなものにうすけしでないことを正当化してもらおう、という動きです。

ですからVHSの陳腐化もともなって、セルビデオは不況に突入しました。
シャトルさんやエムズさんは98年あたりをピークとして
あとは問屋業や店舗業、制作業などで規模をファイナンスしていくことになります。

これが90年代セルの空気です。




ミルキーキャットが誕生したのはちょうどITバブル目前のこの時期1998年9月9日です。



当初から
「大量の男根に囲まれ、ザーメンに汚された女性がザーメンまみれでのたうち回る」
というコンセプトの作品を作ることを目指しています。
それまでは女優のリアクションはあまり重視されませんでした。

誕生してすぐにホームページを開設し、DVD化へ向けての
下地ができていくこの時期に立ち上げられたのは幸運です。
同じ時期にWAAPさんが始まっています(1998年8月に一作目を撮影しています。当社は7月)
2000年以降開始のメーカーはみんな問屋依存になってしまいました。
これは立ち上げ時期で変わったのだと思われます。

ミルキーキャットはザーメンマニアメーカーですが
ほかのメーカーと決定的に違うことがあります。

それは汁王さん自身が昔からのザーメンマニアであったことです。
ほかのメーカーはすべて研究して「ザーメンもので行こう」と参入しています。
今もそうです。他社の売れ筋を研究してからアレンジしてきます。
セルAVはどちらかというと流通やパッケージデザインが得意なビジネス畑の人が多いのです。
だから監督とメーカー社長はほぼ分業されています。

ミルキーは男優に至るまでそれが一つなのです。

ビジネスのわからない監督が芸術性を追ったり
ビジネスのために嘘ついてマニアものを謳うということはありません。
自分の監督作品がどうパッケージになり、どう棚に並んで、
どんな人が買っているか、購入者の意見に目を通し、自分の言葉で対話するか。
それをやるのも汁王さんだけです。
(AV監督は撮影素材の編集以降はなにがどうなるか興味すらない、のが普通)

さらに、汁王さんは流通はメーカーの手伝いで学び、
男優も汁男優から一流まで経験し、
メーカーが一番多かったころに様々な制作やメーカー、
女優など見ていたことです。
(知らないのはメイクとセルショップの管理だけ)

レンタル、セルのメーカー、カメラマン、監督、一流男優から汁男優の目線までを
95年から経験しているのは
おそらく業界でも私だけです。
MVGさんやシャトルさんの現場はほとんど知っています。

またプロのコミック出身であり、新人賞の賞金だけで生活していたので
同人作家とは違うし、商業コミックレベルの作話ぐらいはできる。
隠れてザーメンマニアコミックを素描していたのですが実現方法がわからず、
オレンジ通信やシャトルさんやエムズさんに飛び込んだわけです。

漫画で食えない時期にSEもやっているし、C言語もやっている。
デザイナーにもなれるし、コーダーにもなれる。
学生時代から絵を売っていたので(看板書いたら売ってくれ、と言われる)
HPも自分で作れるし、ジャケットもデザインできる。
機材マニアで写真も撮れるし、ビデオも撮れる。
一人のマニア作家兼絵描きが演技演出脚本プロデュースキャスティング予算編成
IT、流通、国際展開から通販も俯瞰してやっているのがミルキーキャットです。

ここまで全工程を一人が俯瞰しているメーカーはほかのどこにも存在しません。
マニアの目線を持った様々なプロが合体しているようなものです。
(任せろと言えば任せますよ)

よく勘違いされるのですが他と違うといえばマニアックな内容よりも、
この制作の特殊性が生む独自の雰囲気でしょう。

また法人化して最初にやったのは、車や機材や接待費を使うことではなく
英会話学校への入校でした。

外国人のファンが99年から多かったので、英語での発信が必要だったからです。
こういうAV会社もまずないと思います。
今英語ができると驚かれますが、一朝一夕にできたわけでないのです。

汁王さんが最初から”自分が見たかったザーメンビデオ”を作ろうとしていた時点で、
ほかの男優とも監督ともメーカーとも比較できません。
業界としては「売るために何か作らなくてはいけないから」サーメンビデオとか、
金儲けやキャリアアップの手段としてやりがたるからです。
ネタをパクられたり、リクエストを握りつぶされた経験もたくさんしています。

一つだけお話ししましょう。
エムズに出入りして一年ほど経った頃、漫画家やってるという話をしたら
松本氏が「エムズの同人誌を作ろう」
と言い出したので、田舎者の私はほかのアシスタント仲間と二本、
ザーメン漫画を描いて、それこそ頑張って書いて、原稿を渡した。

しかしその後同人誌の話は出てこなくなった。
理由を聞いても教えてくれない。
気に入らないなら原稿返してくれ、と談判するも、何時間も便所に入って出てこない。
こんなことが1年近く続いたので
記念にととっておいた原稿のコピーを加筆して桜桃書房を紹介してもらい、
持ち込んでエロ漫画デビューをした。
それを話したらなぜかその原稿が返ってきた。

そのエムズで出すはずだった同人誌のタイトルが、milky catなのです。
単行本はmilk candyだったので、没になったその同人誌の
タイトルを、メーカー名にしたというわけです。
これがmilkycatの由来となります。

同人誌なんでじつはパクリキャラです。
つげ先生がごとく筆致をまねようとしたがうまくいってない

01h1s

01h4s

002s

006s

チャンピオンカーニバルで私がやる気がなかったのも
この記憶があるからです(笑


こんな感じでいろいろ見てきましたが、実のところ、ほんとにザーメンマニアだった人を
私は制作側で見たことがないのです(苦笑

これ話にできるかどうかわかりませんが・・・

ほかにザーメンマニア、と認められる制作は、”やまだちん”だけです。

あとは自称ならいるかもしれませんが、まずいません。
みんな結局お金や有名になること、が目的でした。
だから一度有名監督になったり、お金が切れるとやめてしまう。
売れなくなってからも自分の持ち出しで作るような監督や制作を一度も見たことありません。
松本さんはもうかるから、やっていたようです。
限界を感じたらさっさと監督業に移行していった。
(確かに本物アナウンサーという最高傑作で数億稼いでしまったら次は作れませんが)

ファンがほっぽりだされてネットで阿鼻叫喚になるのはこういうわけです。

ミルキーは名誉、有名、お金、以上にまず理想のマニアックビデオ、であったので
お金が回ってももっと儲かるように作り方を変えなかったし、
貧乏な環境に叩き落されても続けているのです。

あとはこの話をすると、ほかの現場のスキルを盗んだとか、ああだこうだと
因縁をつけてくる人がいますが
私も長いこといろんな現場を見た限りでは

ザーメンものに関して言えば変わったことをやろうとするあまり
”やってはいけないこと”をやる制作さんがほとんどでしたよ。

絡み最中にぶっかけて腰を止めないで全部落ちる
なぜか騎乗位で無理くりかけて腰の高さが合わなくて顔にかからない
ぶっかけ最中にぬぐう
出がらし汁を何度も使いまわす
疑似と本物を混ぜる(なお疑似のほうが多い)
同じ女優、男優でなぜか一日二回ぶっかけ(顔射)を撮る。当然二回目の出来は悪い。
スタッフがやたら高圧的、厳しいので現場が委縮してうまくいかない
やたらとシーンにこだわって時間がかかる
監督が作るより威張ることが大事で威張ってばかり、ムカついてばかりで現場が委縮する
現場で一番大事なのはカチンコとディレクターズチェアであとはどうでもいい
社長の愛人に機材や衣装レンタルやメイクをさせる。
etcetcetc
これはやっちゃダメだろ?ということが多かったので
反面教師にしかならなかった。
つまりその反対がうちの現場です。

私の頭の中にあった映像は誰も作っていなかったので盗む必要はない。

あえて言うなら照明やカメラの技術がそれにあたるかもしれませんが
タングステンが消えてあまり意味がなくなってきました。
縛りについては乱田舞先生、桜田伝次郎先生、明智伝鬼先生、三和出版様などなどで
実地に指導伝授していただいたり見せていただきました。
その結果ですが、複雑な縛りはほどくのに時間がかかるため、うちの現場では使用していません。
簡易なものだけ使用しています。
要するに教えていただいた本格的な部分は現場で使っていません。

カメラの技術についていえば、自分で野良で撮影に行くほうがよほど練習になった。
一回武者修行に知り合いのカメラマンを連れて行ったら、あっという間につまみ出されてた。
ストロボがなくなってビデオライトになったので、カメラの技術も別に盗む必要はなかった。

したがって現場でネタやスキルを盗んだ、ということはほとんどありません。
(女優さんの顔を知っているので、渡瀬晶さんや大空あすかさんは
話が進みやすかったのはあります)

こういうわけで当初からミルキーキャットはセルスタイルをさらに進めて
店舗をもたないスタイルを選択します。
無店舗通信販売です。

これはIT時代に合わせてはじめた、といえば聞こえがいいですが、
店舗を借りるお金がなかったのと、
VHSが下火になりかけていたのであまり興味がありませんでした。

不況になるかと思われたセルAVですが、2002年、DVDへの転換で
再度バブルが来ます。

この時にミルキーキャットは一般に認知されました。
VHS時代のDMC04をいまだに再リリースしないのは
この後のDMC05から認知されたためです。

お客さんがセル店でDMC02や03を発見して感激した、という話があります。

ミルキーの完全DVD化はDMC12から始まりますが、この時問屋契約をして
大きく伸びることになります。
DVDは1000枚イニシャルのため委託での全国頒布が必然的に必要になるのです。
セルは安易に手に入ってはいけない、というルールを破るのですが
この時は流行として必要であったし、この資金がDMC18やDMC19の原資になった。

ひとまずの会社になったのはこの時です。

しかしながら汁王さんはどっちかというとクリエイターで、流通のプロではないので
ほかのメーカーさんのように無理くり量産したり、
販売網を強化して現金をかき集めるような
そういうメーカーのスタイルを取らないで、
あくまでもお客さんの要望に応えて作品のクオリティを上げる、に固執しました。
寡作撮影とかモザイクに凝りすぎて生産性が落ちているのはこの時からです。

とはいえこだわって監督業で名を上げようとか、ザーメンジャンルの金字塔になる
作品をつくろう、とか、そういうことには興味がありません。
これは松本さんが反面教師になっています。
あまりにも完璧で、みんなの夢を実現するようなセンセーショナルなAVは
自分の首をしめてそのあと作れなくなってしまうからです。
私はかわいい女優さんで抜けるものすごいザーメンビデオを作りたいわけで、
AV界の金字塔を作りたいわけではありません。
何作っても比較されて、後々作り続けられなくなるようなのは、ご免です(笑

松本さんが私を評して、まじめでコツコツ作るなあ、と言ったのはこういうわけです。

いわばこの野望のないクオリティ主義が足かせとなって、
強固なファンという資産は持っているのに、目立たないのでマイナーメーカーになっているのです。

ほかのメーカーさんは多くの監督を雇って、まあクオリティには目をつぶって
有名女優をなんとか引っ張ってきて、どうにかこうにかマニアックに見えるものを
安く大量にリリースする。その中にいくつかでもいい汁質のシーンがあれば
お客さんは満足する
不満でもまたどんどんリリースすればいい

こういう理屈でクオリティをある程度無視しなければ商売にならないのがメーカーです。
これもリーマンショック以降おかしくなります。

DVD販売店の棚がいっぱいになり、セルの倫理も出来上がって店舗もあちこちにある。
90年代初頭のレンタルビデオの雰囲気になってきたわけです。
セルの成功法則は現在下記のように失われています。
法律のグレーゾーンを攻めない、倫理に守られた安全運転AV
見たいところ以外のシーン満載で4時間6時間とか無駄に長くなった
ネットでも店舗でも日本中どこでも簡単に安く買える。xvideoで無料で見れる

東日本大震災後、ブルーレイへの転換も失敗し本格的なAV不況がやってきた。
10円ダウンロード、ワゴン販売、人の消えたセルショップ
94年ごろの原風景がよみがえってきます。

それは海外無修正配信への大幅なシフトの影響があるでしょうが
店舗販売型DVDビジネスのゆがみやひずみにもよります。

問屋が儲けようとおもって始めた”委託販売”の巧妙な罠にかかった
店舗が自分で仕組みを変えようにも変えられないシステムになったので
販売方法を転換するとか、本来のセルの強みであった切り替えの早さ
が完全に失われたからです。

問屋は店舗オーナーをおだて上げ、メーカーに平身低頭して商品を扱い、
(ほんとに上目遣いで頂戴?とか、おいしい話あったら一枚かませて?っていうんですよ)
その商品の賃貸料をあれこれと名目付けて店舗から吸い上げる。
メーカーには売り上げ分しか渡さない。
店舗の不満はメーカーの商品のせいにされる。
やがて商品が売れなくとも定額賃貸料だけは払い続けることになる。

中抜きも中抜き、派遣や汁男優の比ではない。
億単位ですよ(笑

そりゃAMGであふれますわ。

汁男優、あんまり金子をいじめるな、彼も大変だったんだ(笑

この時のせられた店舗さんはいまだにメーカーに
”俺が売ってやってるんだから”という意識でいます。
もう変えることもできない状況です。

何のことはない店舗もメーカーも”商品のまた貸しビジネス”に利用されているわけです。
売れているうちは委託は便利なレバレッジなんですが、
一旦逆回転しだすと麻薬のようにやめられず、流通を少しずつぼろぼろにしていきます。

委託システムが覚せい剤のように根付いたのも
今のセルショップ不況が根深くなっている原因と思われます。
そしてこの委託ビジネスはまだ続いています。
おそらく全国のセル店舗から現金が全くなくなるまで、血液を少しづつ吸い取るように続いていくでしょう。

この不景気はFC系AV店と一部の問屋を強くしました。
問屋業をやっていないメーカーが問屋にどんどん吸収されて
販売権>価格決定権>制作権も巧妙に吸い上げられていくようになった。
メーカー名は同じでも、いつの間にか中の人が全部入れ替わった、というのもあります。
巧妙なM&Aですな。
そういうわけで、独立系の本来のインディーズAVは世の中からほとんど姿を消しました。
今のアダルトビデオは、2~3の巨大問屋の委託システムというかごの中で
システムに都合のよい商品を量産させられている状態です。
その証拠に、どこのセル店も金太郎飴でほしいものだけないわけです。

そこにたまたま運よく出てきたいくつかのシーンや作品をみて、
不満だ、リメイクしてくれと騒いでうちに来るお客さんも多い。汁王子もその一人でした(笑

ミルキーとしてもそういう受け皿にはなりたい部分もあるのですが、
東日本大震災の時に問屋が計画倒産をした際、巨額の赤字を負って(売り上げを持ち逃げされた)
その繰欠で5年間しのいでいる有様で
経理のプロになれるぐらいいろんなことをやりくりして今に至っています。

手前味噌ですが、本当に、つぶれそうになった時、社長の持ち出しや必死のやりくりしてまで
マニアビデオを作り続ける(DMC29やFB09-12やMSとかはこの時持ち出しで作っています)
マニアックメーカーを私は見たことがありません。
回らなくなったらすぐ逃げる自称マニアメーカーばかりでした。

モザイクの効率化、だけは技術の進歩で2016年に達成されました。

そんな中タイトルを増やし、ネット会員エリアを拡充し、通販を見直し、
本来の無店舗型通信販売の姿を維持しています。
2016年からさらに限定商品を増やし、自社通販を拡大しました。

限られたところでしか手に入らないから、セルAVはいいのです。

大手の通販サイトに登録しないのは、価格決定権を奪う構造になっていたり、
いきなり規約を変えて商品削除したり、顧客の顔が見えないなど、
有名サイトが故の多くの問題に巻き込まれないためです。
ネットのアダルト規制がどんどん強くなるので、広告も絞っています。
なにより、お客さんのリクエストをくみ取るには自社通販が一番です。

今後予算の自由ができれば、ITの分野も強化していけると思います。

セルビデオのリクエストを実現する鉄則を最後に書いて締めといたします。

Cash is King.

女優を雇い、制作をするのは常に現金がものを言います。
現金こそがセルAVの命です。
もっとも現金に直結するのが自社通販です。
今まで記憶に残るセル会社はみな通販部の売り上げが強力でした。
今のDMMもその例にもれません。

DMMが北都本体と勘違いされている方が多いのですが、
DMM.comとは、アウトビジョンという問屋から制作会社CA、
モザイク業務のフィールまでを内包する、
北都(TIS)グループのネット販売部門にすぎません。
本来はTIS-アウトビジョンのDVD流通との二本柱なのです。
それがここまで大きくなったということは、
結局セルは自社通販がうまくいかないとだめ、という原則が生きているといえます。

ミルキー通販部は業界唯一の、顧客のリクエスト窓口を兼ねる部門となっています。

女優が黒歴史でなく、出演したい、となるようなマニアメーカーになるためには
キャッシュがもっともものを言います。
それは本当にご理解いただきたいと思うのです。
ご不便でしょうが今後ともご支援をお願いいたします。

汁王頓首

お屠蘇飲みすぎた勢いで
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