AV業界の見通しについて2

前回の続きです。
ポルノはネットHDで見る時代になるから店舗販売が減ってダウンロードやストリーミングが伸びる。
販売数自体は変わらないはずなのになぜ撮影が減っているのか？という点です。

（画像貼るとツイッタートピで画像になるので内容に関係なく貼ってます（笑）

まずはメーカーが多すぎるためです。

ネットでみなさんのトップページはどこでしょう？
yahoo
google
msn
たぶんこの辺がトップページになると思います。

いまだにトップページをlivedoor固定でないと我慢できない、というのは
まずいないでしょう。

販売サイトも
amazon
楽天
DMM
fc2
が主で、ほかのサイトはそこでしかないもの以外ブックマークしないでしょう。

アダルトに限ると
xvideos
xhumstarが二大トップで

販売だとDMM
amazon
fc2あたりがグローバルになります。

だからネット時代になると、メーカーも作品も絞られてしまうんです。

DVD露店販売だと、棚にならんだ数だけメーカーがあっても見てもらえるし、買ってもらえるし
探してもらえます。
VHSからDVDになった時、メーカー問屋がこぞって心配したのが背表紙が15㎜になるので
面だししないと売れなくなるのではないか？ということで
実際その通りで発売後二週間たって背刺しになるとあっという間にDVDは売れなくなります。
眼鏡かけている人ばかりだから当たり前ですね。
ネットに移行する＝棚の数の背表紙から、メーカーの数だけのドメインまたはwebpageから
探す、になった。
15㎜の背表紙探すよりネットで検索しきれないほどレーベルの数が増えることになります。
どんなマニアだって探し切れませんよ。
DMMでだってメーカーページ、おそらくAdultFestaでさえ
milky-catのページトップから探しますか？
間違いなくうちが直リンクを飛ばさない限り、一旦新作欄から落ちたらほとんど見ないと思います。
yahooのアダルトメーカー一覧に15万払って苦労して審査して12年ほど前に通しましたが
さて今誰がそこから飛んでくるか？
上記のようにコロコロ環境が変わるのがネットです。

それぐらいネット検索でメーカーを探すのは難しい。
うちはメーカーとレーベルが一緒ですが、
メーカーが10レーベルぐらい出しているのが普通ですから
そうなるとアリの巣をたどるがごとくになります。
今の多すぎるメーカー、レーベルを探せるわけない。
だからメーカーが多すぎるわけです。

それとネット時代になって、お客さんがほしいものを見て探す時代が終わったのがあります。
見たいものがあったら検索する時代になりました。
陳列商売でなく、提示型（おすすめ商品プログラムなど）がメインとなりました。

オンラインで勝手にほしいものを提示してくれるのでこちらが主流になります。

これだとメーカーはお勧めされない限り人目に付かないことになり、
さらにセルバブル当時の棚顧客のデータしか持ってないので、
ネットで何が受けるかわからないし、
今まで受けたものがあるメーカーはスタイルを変えられない。

いきなり自社ネット通販サイトを立ち上げたところで、すでにDMMやamazonで
同じ作品をばらまいてしまっているので急に顧客が作れない。

だからいきなりシステムを導入しても、高くつくだけでSEOやっても人が来ない。
ついでに分業しすぎてネットのノウハウが全くわからない。

撮影と店舗販促のノウハウだけはありますがcgiすら読めないというわけです。

それらがうまくいったとしても、今まであったメーカーの数だけサイトをブックマークしないで
DMM内のブクマを使うでしょう。
問屋契約をした際、同作品をダウンロード販売できるとなっているので。

DMMから何らかの理由で商品が下げられたからといって、メーカーのサイトまで
わざわざ堀探る人、またそこまでの作品があるかというと、それもない。

問屋システムに合わせて月2作、3作、2時間～8時間という作品ばかり
作り続けてきたものだから、それしか作れない。
短くできないし、撮影ペースも下げたくない。（普通はAVの撮影楽だから）

ネットは短ければ短いほどいいのです。

youtuberの作り方を見てもそうですが、そんなに長い動画上げている人いません。
試聴対象をきちんと決めて、その人たちが興味を示すだろうテーマや商品を把握して、
短いものにグッと凝縮したものを、連発しています。

要するにうちでも100人が延々ぶっかけるようなものは向いてないということです。

うちで言うとワンパインター（笑。
あれはネットで評判がいいのはタイトルとラスト8分だけです（笑
あとはいらないといってもいい。
だからあれが一番売れていると思っているのはワンパインターのファンの方だけなんです。
この事実いうとガックシされるか、信用しないかどっちかです。

疑似だなんだといちゃもんを付けられるので長く収録しているだけで、
もう次から3倍速にしてしまおうか（爆

なのでワンパインターの売り上げはあまりよくありません。
今のお客さんはだらだらを嫌うからです。

FBや新作のDMC33なんかも、だらだらは全部切っています。
どんどん短くなっていく傾向です。

発射だけは早くやってくれと言っても無理なので、そこだけです。だらだらは。
でも最近お見せしている予告編にラストのハイライトが入れば
十分抜ける、という人も多いのではないでしょうか？

DMC29 The One Pinter Cumdumpster Yuria Special Yuria Hidakahttps://t.co/GOw9yLsvkz pic.twitter.com/8mfhoH0KYQ

— milkycat.com16K (@milkycatcom) 2017年8月24日

ネットで知名度を上げるには、まずドメイン名。
次に古くからやっていること。そしてSEO。最後に内容。

これが必要です。多くメーカーさんは日本でしか認知されないメーカー名を付けていると思います。
ドメイン名を見て何を作っているかわかるようなメーカーさんでないとまずネットは難しい。

それらネットに対応したもろもろのノウハウを蓄積しないで、
問屋委託システムに特化した商品ばかり作ってきたので、
やるといってもDVDをネット向けにエンコしなおすことしかできないのです。
4時間のネット作品最後まで見るのはなかなかきついですね。

ここ数年運がいいことに、外国で日本のAVが大ブームになり、
日本のメーカー名が記号として認知されています。
プレステージさんも海外で知名度があります。
このバブルに乗れていないということが、まあ現実を表しています。

milkycat.comは決してよいメーカー名、ドメイン名でjはないですが、
1998年からぶっかけのみやってまして1400万以上の訪問があります。

外人向けにもコンテンツひねらなければいけないのは難儀ですが、
努力したものがだんだん帰ってきているのでそこは甲斐があったという。

なのでメーカーは多いのだけど、店舗販売に偏りすぎて
ネット需要に対応できない、のが撮影が減っている理由です。

もうこれ以上安く作れない、とギブアップが始まったわけです。

無修正とか生現場も終わってしまったので、相当減っていくと思います。

難しい現場か、厳しい現場しか残らない。
仕事が安くてきつければ、男優の評判もよくないです。

生現場が減るのは性病が減っていいことですが、
今度は検査しすぎてマイナー性病が見つかって大騒ぎですからどっちがいいのやら。

風俗で性病検査してくる客がどれだけいるのかという比較で
AVの撮影環境はどんどん良くなっていると思います。
問題なのは撮影が減っているということだけです。

次に少子化の影響が出てきます。
これはまた次回。

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