VRレンタルしないかと言われたのですが: しるびより～Shiruou's Blog

2017年11月 1日 (水)

VRレンタルしないかと言われたのですが

17M近い添付ファイルのいじめのようなメールが来て受信に5分くらいかかり
開いてみたらafestaさんからのメールだった。

VRをSDカードに入れてレンタルするので協力できませんかという内容。
添付ファイルのほうは興味もないの見てないですが。

あそこは悪い人たちではないんですが、新デバイスや店舗流通に過大な期待をしているところがあり
よしあしを市場が判断する前に突っ走ってしまうところがあります。
当たれば大きいのですが、店舗流通に過大な期待をしすぎるくらいしているところが
どうも気にかかる。

彼ら自身はネットでAIデバイスを開発する会社のはずなんですが、
面白いことに店舗流通というアナログデバイスにやたら期待をする、この辺わからない。
畑違いだからよく見えるのだろうか？

で、VR作品のレンタルですが購入した方に申し訳ないのでうちはやりません。

おびただしい数のコンテンツがあるので、当然箸にも棒にも掛からないコンテンツもあるでしょうから
そういったゴミコンテンツの再利用としてはいいかもしれませんけど
ゴミコンテンツはいいものがゴミになったわけでなくて、
最初からゴミであることがAVの場合ほとんどです。

AVはお客さんのほうが目利きがするどいので、
才能のない人が思い付きで作るコンテンツは、女優をいくら選んでも
ジャケとかサムネでばれてしまいます。

才能ない人が作るのは、こういうVR投資ネタに大手出版や流通や、
畑違いのそこそこ偉い人なんかが引っかかってしまうからです。

昔はいろんな人に褒められる（特殊な才能だからいいよな、とかも言われる）と、
AVの才能なんてマンガや映画作りの才能に比べると全然ありがたくねーだろ、とか思っていたのですが

世のなか喉から手が出るほど欲しがる人はどこかにいるもので

AVを作る才能をほんとに欲しがってのたうち回って苦しんでいる人がいるんですね。
男優ほどではないが、他の制作や監督と比べて嫉妬とねたみで気がくるっている人もいる。

ある程度ファンなりお客さんを抱えてしまうと、才能があるかないかなんて
全く気にならないし、期待に応えようと必死になることしかできない。
とにかくお金出した人にがっかりさせたくないという思いばかりで
優越感とか、そんな暇がない。

私はAVを作る能力とか組織はあるけど、
才能という点に関しては正直よくわからない。
ファンの方が買ってくれて新作が撮れて、
ファンの方が購入後にガックシしないでくれればいいと思っている
（だから売れた後のほうが売れないよりも怖い）

少なくともあの枯れた線であちこちつじつまが合わない
マンガよりはあるだろうという程度ですが才能というより、
やりたいことをずっとやっていて、DMC33やBLT01、BBD07のような映像が
毎回撮れないものか、もっとこってりぶっかけが撮れないものか、
この女優でこのタイミングで濃いザーメンが乗っかってくれないものか
男優が思い通りのタイミング、濃さで発射してくれないものか
そればかり考えて撮っています。
なので善しあしや才能とか、そういうとこまで考えないのですが

AVは間口が広いので、とんでもない勘違いや自己陶酔、独りよがりな
作りしかできない人も多いのです。

そういう人からするとファンがいるだけで歯が折れるほど悔しい気持ちになるかもしれない。

そういう人が間違って投資してしまうと、とんでもないゴミができた上に
投資金額がでかいから引っ込みがつかなくなる。

そしてゴミが何回も流通を変えて二次、三次と販売され直し

見たくないから買わなかったお客さんの前にこれでもか、と出てくるから
余計客離れする。

タチの悪いことに作った当人が自分に酔いしれていてAV史上最高の傑作とか、
流通を買えたら絶対売れるはず、と思い込んでいたりするからさらに問題が悪化する。

安くすりゃ売れるわけでないし
高くすりゃ売れるものでもない
いい棚を取ったから売れるわけでもない。

売れるものは最初から売れる。
売れないものは何をやってもダメ。
女優かモザイクドーピングで売れていても、いつかボロが出る。

売れるものは売れないときからかならず特有の売れ方をする。
そういうものは認知度が低いためで、広告、流通や売り方を変えると爆発したりする。
そうでない限り、数字の出なかったものはとっとと廃盤したほうがいいのです。

AVに制作の才能がなく、流通やギミックで食っている同人誌的なメーカーがいかに多いかは、
問屋が倒産してお店を回った時によくわかりました。
どんなに売れなくてもかたくなに下げない。
どんなに売れなくても信じないで売れると希望を持っている。
だからどんなに悪い条件を出されても、商品をほかの問屋に横取りされても、
どんな悪い条件でも店に置き続ける。
廃盤や、回収、というオプションはいつか売れる、という希望を摘んでしまうので
断固拒否。
そこを突いた詐欺師営業がぐるぐる回って、コンテンツをただ取りし
あちこちのtubeサイトや流通や、オンラインダウンロードで同じものが
何回もでてくる。
そしてどんなに頑張っても数字が出ないゴミがたまっていく。

この業界、とにかく現実を無視して自分に酔い、夢見がちな人か
金しか見えない人が多い。
金派なら金で現実を判断できるのですが、夢派はいくら失敗しても
現実を受け入れないからやっかいです。

なのでこのレンタル案件も尻に火が付いた人たちがわらをもすがる思いで
過大な期待をかけて参加し、買った少ないお客さんが気持ちの良くない
リアクションをするのかもしれない、と思います。
私が、かもしれないと思うだけですからほんとにそうかは分かりませんよ。

買った人たち以上にレンタルでVRがみれてほんとによかった、とおもう人たちが多ければ
それは新作の原動力になるので正義になるでしょう。

ただ一つ言えるのは、リアル店舗からネット購入への大移動がすでに始まっていて、
これからバーチャルショッピングやバーチャル娯楽の時代になる流れはほぼ間違いない中で
店舗流通に過大な期待をして、手数料や製造費を払ってコンテンツをばらまくのは、
10年前のモデルのように思えて新味さが感じられないということです。
新機軸はVRだけで、あとは古いさび付いたインフラをなんとかして組み込もうとしている
そんな風に見えてしまいます。

男優の絡みもそうですが、流通から見せ方、作り方、収益モデルと合わせて、
かなり革新しないといけない部分が、実はAV制作よりAV流通のほうに多いのでは、と
疑問に思います。

AV販売については4：3ビデオやHTML4の状態のまま、といっていいでしょう。

うちは問屋や流通の縛りがほかに比べて小さく（せいぜいDVDやめられないぐらい）、
かなり勝手気ままにやれるので、しがらみを気にせずどんどん新しくしようかと思っています。